YUKINつみたてDBプラン 積立金の受け取り方
「YUKINで積み立てたお金は、結局いつ・どうやって受け取れるの?」——制度への加入を検討する社員から、こうした疑問はよく出てきます。
積み立てる仕組みは理解できても、受け取り方の全体像はなかなか把握しにくいものです。受け取るタイミング・形式・税制優遇の使い方によって、手元に残る金額が大きく変わることもあります。
この記事では、退職時と休職時それぞれの受け取り方と税制をわかりやすく整理しました。
目次
積立金を受け取れるタイミング
YUKINの積立金は、退職時と休職時の2つのタイミングで受け取ることができます。それぞれ所得区分と税制が異なります。
| 受け取り時期 | 所得区分 | 社会保険料 | 所得税・住民税 |
|---|---|---|---|
| 休職時に受け取る | 一時所得 | かからない | 特別控除適用後にかかる |
| 退職時に受け取る | 退職所得 | かからない | 退職所得控除適用後にかかる |
退職時
退職時に受け取る場合、積立金は「退職所得」として扱われ、退職所得控除が適用されます。
加入年数が長いほど控除額が大きくなるため、長期にわたって積み立てを続けることが税制面でも有利に働きます。雇用形態や退職理由(自己都合・会社都合)を問わず、退職という事由が発生した時点で受け取りが可能です。
休職時
YUKINの積立金は、休職時にも受け取ることができます。
育児休業・介護休業・病気による休職など、会社が規約で定めた休職事由に該当した場合、本人の希望により積立金を一時金として受け取ることができます。また、受け取らずに、復職後に積み立てを再開する(繰り下げ)という選択も可能です。
受け取れないケース・注意点
任意での中途解約はできない
「急にまとまったお金が必要になった」という理由だけでは、積立金を途中で引き出すことはできません。受け取りが認められるのは退職時・休職時など、規約で定められた事由に限られます。
掛金変更のタイミングは年2回
掛金額は原則年2回(3月・9月)変更することができます。
定められたタイミング以外の急な変更には対応できないため、ライフイベントを見越した事前の調整が必要です。
退職時の税制優遇
退職所得控除の仕組み
退職時に一時金で受け取る場合、退職所得控除が適用されます。
これは退職金の受け取りに対して認められた特別な控除であり、通常の給与収入と比べて大幅に税負担が軽くなる仕組みです。
退職所得の計算式は以下のとおりです。
- 退職所得 =(退職金の収入金額 - 退職所得控除額)× 1/2
課税対象となるのは、控除後の金額をさらに2分の1にした金額です。これにより、同じ金額でも給与として受け取るよりも税負担が大幅に抑えられます。
詳細は国税庁の退職所得の計算方法をご確認ください。
加入年数と控除額の関係
退職所得控除額は、加入年数(勤続年数)に応じて変わります。
| 加入年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円 × 加入年数(最高800万円) |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 ×(加入年数 - 20年) |
例えば加入年数が10年であれば控除額は400万円、20年であれば800万円、30年であれば1,500万円となります。長く加入するほど控除額が大きくなるため、早く始めて長く続けることが税制面でも有利です。
他の退職金との合算に注意
YUKINの積立金受け取りと同じ年に、他の退職金(会社独自の退職金制度など)を受け取っている場合は合算して計算する必要があるため、複数の制度を併用している場合には事前に確認しましょう。
休職時の税制優遇
休職時に受け取る場合の所得区分
YUKINの積立金を休職時に受け取る場合、「一時所得」として扱われます。
一時所得には最高50万円の特別控除(国税庁)が適用され、控除後の金額の2分の1が課税対象となります。通常の給与収入と比べて税負担が大幅に軽くなる仕組みです。
特別控除50万円の考え方
一時所得には年間50万円の特別控除が設けられています。
ただし、この50万円の枠は「その年の一時所得全体」に対して適用されるものです。同じ年に他の一時所得(保険の満期金など)がある場合は、合算した金額から50万円を差し引く計算になります。
受け取るタイミングの考え方
休職時の受け取りは原則として全額受け取りとなります。
受け取った後は復職時に再加入して積み立てを再開できるので、一度受け取ったからといって終わりではありません。育休中の家計の不安を解消するために使うのか、老後の備えとして残しておくのか、自分の状況に合わせて判断が必要です。
知っておきたい活用のヒント
積立総額が退職所得控除額以内なら税金はゼロ
退職時に受け取る積立金が退職所得控除額を下回る場合、税金はかかりません。
退職所得控除額は「40万円×加入年数」で計算されるため、例えば10年加入であれば400万円まで非課税で受け取れます。
「できるだけ税負担なく受け取りたい」という場合は、加入年数と積立総額のバランスを意識しておくと良いでしょう。
早く始めるほど控除枠が広がる
退職所得控除は加入年数が長いほど大きくなります。
同じ金額を積み立てるなら、早く始めた方が控除枠に余裕が生まれ、税負担を抑えやすくなります。「いずれ始めよう」と先延ばしにするより、少額でも早めにスタートする方が受け取り時に有利です。
まとめ
YUKINの積立金の受け取りについて整理すると、次のようになります。
受け取れるタイミングは退職時と休職時の2つです。任意での中途解約はできないため、ライフイベントを見越した計画的な積み立てが重要です。
税制面では、退職時は「退職所得控除」、休職時は一時所得の「特別控除」50万円が適用され、いずれも通常の給与収入より税負担が大幅に軽くなります。
加入年数が長いほど退職所得控除額も大きくなるため、早く始めて長く続けることが受け取り時の有利さにもつながります。
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YUKINつみたてDBプラン
選択制退職金制度で従業員の資産形成を柔軟にサポート。企業の負担を抑えながら、従業員一人一人が自分に合った資産形成を選択できる制度です。
【監修】今鶴 慶一朗
ゆうきん企業年金基金 常務理事
株式会社ステラパートナー 執行役員
中小企業の退職金制度の設計・導入支援に携わり、選択制確定給付企業年金(YUKINつみたてDBプラン)の普及を通じて、従業員の資産形成と企業の人材戦略を支援
よくあるご質問
受け取りの手続きはどのように行いますか?
退職時・休職時いずれの場合も、会社の担当者を通じてステラパートナーおよび基金事務局に連絡し、所定の手続きを行います。詳細はステラパートナーのサポート窓口にご確認ください。
退職所得控除はYUKIN以外の退職金にも使えますか?
退職所得控除は、同一年に受け取った退職金全体に対して適用されます。YUKINと会社独自の退職金制度を併用している場合は合算して計算されます。詳細は国税庁のページをご確認ください。
休職時に受け取った場合、復職後も積み立てを再開できますか?
はい。休職時に積立金を受け取った場合でも、復職後に再加入し積み立てを再開することができます。
積み立てを始めてすぐに退職した場合はどうなりますか?
「月末時点で会社に在籍しているか」によってその月の加入有無が判定され、一月以上の加入期間があれば、積み立て金を受け取ることができます。
月末時点で既に退職(加入期間0ヵ月)の場合には、そもそも積み立てが行われていませんので、積み立て金の受け取りはありません。
いずれにせよ、短期退職にとって、積み立て元本が減少または支給されないようなことはありませんのでご安心ください。











