株式会社坐忘resort|74名|温泉旅館|(山梨県)
知識ゼロから始まった、初めての退職金制度。20代から60代まで広がる「賢い選択」


山梨県で一軒宿の温泉旅館を営む株式会社坐忘resort様(以下、同社)の事例をご紹介します。
まるき葡萄酒とのワイナリーツアーや広瀬ダム、フルーツ公園への夜景ツアーなど、滞在そのものを楽しんでもらう工夫を重ねてきた同社。親会社の傘下入りを機に知った「YUKIN」を導入し、支配人という立場から従業員への浸透に取り組んでいます。今回は、支配人の小鳥居様に、導入の背景や従業員の反応、今後の展望についてお話を伺いました。
事業所名:株式会社坐忘resort
所在地:山梨県甲州市
従業員数:74名
うち制度対象者数:34名
YUKIN加入者数:17名(加入率:50%)
一軒宿ならではの、滞在そのものを楽しむおもてなし


温泉街とは異なり、自家源泉・源泉かけ流しを持つ一軒宿として知られる同社。
料理は懐石ではなく茶懐石をメインに据え、現存する日本最古のワイナリー「まるき葡萄酒」と業務提携し、ワイナリーツアーを実施しています。 温泉やお料理だけでなく、滞在そのものを楽しんでもらうためのアクティビティにも力を入れています。
新日本三大夜景に数えられる笛吹川フルーツ公園への夜景ツアー、まるき葡萄酒へのワイナリーツアーは毎日実施されており、さらに毎週火曜日には、まるき葡萄酒のテイスティングも行っています。
それに加えて、期間限定で広瀬ダムへ景色を見に行くアクティビティも実施。
期間終了後も、季節に合わせた新たな期間限定企画を継続的に展開していく予定だといいます。
導入のきっかけ

これまで積立や退職金制度について特別な知見があったわけではなかったという支配人。親会社入りをきっかけに、YUKINという制度の存在を知ったといいます。
小鳥居様:「私自身も、正直、YUKINという仕組みは知りませんでした。親会社入りをきっかけに、こういう制度があるという説明を聞いて。NISAやiDeCoといった選択肢はあっても、実際にやっている人はそれほど多くない。YUKINは会社が主体となって、給料から積み立てに回せる。結果的に会社側の社会保険の負担も減るので、双方にとってメリットが非常に多い制度だと感じました」
他の退職金制度は導入しておらず、YUKINが同社にとって退職金・資産形成の仕組みそのものの入り口となりました。導入前に特段の不安はなかったものの、同社は新卒よりも中途採用が中心の組織であるため、制度そのものを従業員に理解してもらうことには一定の難しさを感じていたそうです。
説明会の反応|「説明」より「実例」が伝わる

YUKINの担当者が直接同社を訪問し、対面で説明会を実施しました。従業員の反応について、支配人は率直な実感を語ります。
小鳥居様:「説明だけを聞いても、そこまで理解はできないと思います。ただ、支配人という立場で、自分自身がこれだけ積み立てて、退職する時にこれだけのお金が返ってくるという実例を伝えると、反応は悪くないですね」
制度の説明だけでは実感が伴いにくい一方、身近な立場の人が実際の積立額や将来の受取額を語ることで、周囲の関心が高まるという構造が見えてきています。実際に、同社内でも「加入している人が、まだ入っていない人に勧める」という動きが徐々に生まれているといいます。
加入率50%。それでも支配人は「まだ足りない」と語る
対象34名のうち17名が加入し、加入率は約50%。平均値以上の水準です。(加入率平均:40%)
加入者の年代は20代から60代までと幅広く、若手からベテランまで年代を問わず加入されています。
20代の従業員でも月2万円ほどの金額を積み立てている実例があり、会社が福利厚生に力を入れている姿勢が若手従業員にもしっかり届いた形となりました。
加入を見送っている従業員の多くは、制度自体をよく理解していないことが背景にあるとみられます。支配人は、会社として最低額からでも加入を促す方針を掲げることや、実例を示すことが、若い世代の関心を高める鍵になると考えています。
コスト削減効果は、売上換算で200万円規模に

手取りを増やしたい従業員と、社会保険の負担を抑えたい企業。両者の利害が一致するのがYUKINならではの仕組みです。
同社では、社会保険料の年間削減見込みが50万円超、諸経費差引後でも年間約28万円のコスト削減効果が見込まれています。利益率が10〜15%程度とされる旅館・ホテル業界では、28万円のコスト削減は190万〜280万円ほどの増収に匹敵する計算です。売上を積み上げる努力とは別の角度から経営体質を引き締められる点も、同社にとって見過ごせないメリットになっています。
運営面の工夫
導入後の運用については、大きな負担は感じていないとしながらも、掛金変更に関する課題があったといいます。
支配人様:「掛金変更をした報告がないスタッフがおり、申請を忘れてしまうことがありました」
そこで同社では、社内で使用しているチャットツールを活用し、掛金変更の期限を周知したうえで、変更した従業員には個別で報告してもらう運用に切り替えました。これにより、申請漏れのリスクを抑えつつ、無理のない管理体制を築いています。
※株式会社ステラパートナーでは、YUKINをより分かりやすくご利用いただくために制度支援システムによりスムーズな制度運営を実現していますが、改善の余地もあります。加入企業様の声を伺いながら、サポート体制の向上とシステム改修を進めています。
今後の展望|物価高の時代に、両方のメリットを取りにいく
物価高が続く経営環境の中で、YUKINを会社の仕組みとしてさらに根付かせていきたいと支配人は語ります。
支配人様:「物価高が続く中で、会社としても社会保険を抑えられるならやった方がいいですし、スタッフにとってもメリットが強いので、会社の仕組みとして取り入れていけたら良いなと思っています」
次回の加入機会である3月に向けて、掛金と社会保険料の関係を示す資料などを活用しながら、フロント以外の従業員にも制度の理解を広げていく方針です。
まとめ

同社のYUKIN導入は、支配人自身が制度の当事者として理解を深め、実例をもって周囲に伝えていくという福利厚生浸透のあり方を示す事例となりました。
加入率は約50%まで達していますが、未加入の従業員も多く残されており、今後の伸びが期待されます。社内チャットツールを活用した運用改善など、現場に合わせた工夫を重ねながら、会社と従業員双方にメリットのある制度として活用が進められています。
株式会社坐忘resortについて
山梨県を流れる笛吹川の畔にひっそりと佇む23室の温泉旅館。
日本最古のワイナリー「まるき葡萄酒」と、新日本三大夜景に数えられる笛吹川フルーツ公園が息づく、富士の国やまなしの山里。
株式会社坐忘resortは、その地に佇む、自家源泉・源泉かけ流しを持つ一軒宿です。
山・湯・時をめぐる「和のマリアージュ」を通じて、
滞在そのものを楽しんでいただくことを大切にしている旅館です。
公式サイト:【公式】笛吹川温泉 坐忘 露天付離れとワインの温泉旅館|山梨県甲州市
所在地:〒404-0047 山梨県甲州市塩山三日市場2512








