離職防止のための施策

離職防止のための施策とは?離職率を下げる解決策・アイデア

「せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまう」

「ベテラン社員が突然退職を申し出た」

中小企業の経営者・人事担当者であれば、こうした経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

厚生労働省「令和6年雇用動向調査」によると、自己都合による離職理由のトップは「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」で、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」が続きます。

つまり、離職の多くは給与以外の要因——働き方・職場環境・やりがいといった部分に起因しています。

この記事では、離職率を下げるための解決策をコミュニケーション・研修・福利厚生・退職金制度の4つの観点から整理します。

出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概要」

離職の主な原因|何が社員を辞めさせるのか

離職防止に取り組むうえで、まず「なぜ辞めるのか」を正確に把握することが出発点です。

よくある離職の原因を整理します。

労働条件・環境への不満

残業が多い、休暇が取りにくい、テレワークができないなど、働き方に関する不満は離職の大きな要因です。給与水準よりも、日々の働きやすさへの不満が積み重なるケースが多く見られます。

人間関係・コミュニケーションの問題

上司・同僚との関係がうまくいかない、職場の雰囲気が悪い、相談できる環境がないといった問題は、特に若手・女性の離職に影響しやすいといわれています。

キャリア・成長機会の不足

「この会社にいても成長できない」「評価されている実感がない」という気持ちは、特に意欲の高い従業員ほど離職につながりやすいです。

仕事内容へのミスマッチ

採用時の説明と実際の業務が異なる、自分のやりたいことと合っていないといった入社後のギャップは、早期離職の主な原因の一つです。

福利厚生・待遇への不満

退職金制度がない、福利厚生が大企業と比べて見劣りするといった不満は、特に長期勤続を考える従業員の意欲に影響します。

早期離職のサインを見逃さない|アンケート・面談の活用

離職を防ぐには、辞める前に兆候をつかむことが重要です。退職を申し出た時点ではすでに気持ちが固まっているケースが多く、手遅れになりがちです。

離職サインの例

  • ・発言が減る・会議での発言が消極的になる
  • ・遅刻・欠勤が増える
  • ・業務への関心が薄れ、ミスが増える
  • ・将来のキャリアについての話題を避けるようになる
  • ・有給休暇の取得が急に増える

アンケートの活用

定期的な従業員満足度調査(エンゲージメントサーベイ)を実施することで、職場の課題を数値で把握できます。匿名で回答できる形式にすることで、本音が引き出しやすくなります。調査結果は「やりっぱなし」にせず、必ず改善のアクションにつなげることが重要です。

面談の活用

1on1ミーティング(上司と部下の定期的な個別面談)を導入することで、日常的なコミュニケーションの場を設けられます。業務の進捗確認だけでなく、キャリアの悩みや職場への不満を早期にキャッチできます。また、入社後3ヶ月・6ヶ月・1年のタイミングで実施する「フォローアップ面談」は、早期離職防止に特に効果的です。

コミュニケーションで離職を防ぐ

職場のコミュニケーションが活発かどうかは、離職率に直結します。「相談しやすい環境があるか」「上司が話を聞いてくれるか」という感覚が、従業員の定着意欲に大きく影響します。

取り組みのアイデア

1on1ミーティングの定期実施

週1回・隔週など、上司と部下が1対1で話す時間を確保します。評価や業務報告ではなく、部下の話を聞くことを主目的にすることがポイントです。

心理的安全性の醸成

「意見を言っても責められない」「失敗しても責められない」という雰囲気を作ることで、従業員が本音で話せる職場になります。管理職がまず自分の失敗を率直に話す姿勢を見せることが効果的です。

社内コミュニケーションツールの活用

チャットツールや社内SNSを活用することで、部門を超えた交流が生まれます。業務連絡だけでなく、雑談や感謝を伝え合える場を作ることが、職場の一体感につながります。

表彰・感謝の仕組み

頑張りを可視化し、評価される実感を持てる仕組みを作ることも大切です。月次表彰や社内報での紹介など、小さな取り組みでも効果があります。社内通貨を活用した感謝の仕組みを導入するなら、ポイント型福利厚生システム『Cafe Point Service』のような福利厚生システムも選択肢の一つです。

詳細:ステラパートナー「Cafe Point Service」

『カフェテリアプラン』について詳しくはこちら⇩

研修・育成で早期離職を防ぐ

「成長できる環境がある」と感じている従業員は、辞めにくくなります。特に20〜30代の若手にとって、スキルアップの機会があるかどうかは職場選びの重要な基準の一つです。

入社後のオンボーディング

入社後のフォロー体制が整っているかどうかは、早期離職防止に直結します。業務の習得だけでなく、会社のカルチャーや人間関係をスムーズに理解できるよう、メンター制度(先輩社員が新入社員をサポートする仕組み)を導入することが効果的です。

スキルアップ支援

資格取得費用の補助、外部研修への参加、オンライン学習サービスの提供など、従業員の学びを会社が支援することで、「この会社は自分の成長を応援してくれている」という実感につながります。

キャリアパスの明示

「この会社でどう成長できるか」「何年後にどのポジションになれるか」が見えないと、将来への不安が離職につながります。キャリアパスを整理して従業員に示すことで、長期的なモチベーション維持に役立ちます。

福利厚生で離職率を下げる

労働条件や仕事内容と並んで、福利厚生の充実は従業員の定着に影響します。特に中小企業は大企業と比べて福利厚生が手薄になりがちで、それが離職の一因になるケースもあります。

中小企業が取り組みやすい福利厚生の例としては、フレックスタイム制・テレワークの導入、育児・介護支援、食事補助、健康支援(フィットネス補助など)、自己啓発支援などが挙げられます。

すべてを一度に整備する必要はなく、自社の従業員構成や課題に合わせて優先順位をつけて取り組むことがポイントです。中小企業の福利厚生の具体的な施策については、以下の記事も参考にしてください。

『中小企業の福利厚生』について詳しくはこちら⇩

退職金制度で定着率を上げる|YUKINという選択肢

福利厚生の中でも、退職金制度は従業員の長期定着に特に大きな影響を与えます。「この会社で長く働けば、将来これだけ受け取れる」という見通しがあることで、従業員の勤続意欲が高まります。

一方で、中小企業では退職金制度が整備されていないケースも多く、「退職金がないから転職を考えている」という従業員の声は珍しくありません。

YUKINつみたてDBプランは、中小企業でも導入できる選択制の確定給付企業年金制度(選択制DB)です。従業員が自分の給与の一部を掛金として積み立て、退職時に受け取れる仕組みで、会社の掛金負担ゼロで導入できる点が特徴です。

退職金制度を整備することで「この会社で長く働きたい」という動機付けになり、離職防止・定着率向上につながります。

『YUKINつみたてDBプラン』について詳しくはこちら⇩

離職防止に取り組む前に確認したいチェックリスト

「離職率を下げたい」と思っても、何から手をつければいいかわからないケースは多いです。まずは以下のチェックリストで自社の現状を確認してみましょう。チェックが入らない項目が、優先して取り組むべき課題のヒントになります。

組織・環境

  • ☑直近1〜2年の離職率を把握しているか
  • ☑離職した従業員の退職理由を把握しているか
  • ☑従業員満足度調査を実施しているか
  • ☑1on1や定期面談の仕組みがあるか

労働条件

  • ☑残業時間は適切な範囲に収まっているか
  • ☑有給休暇を取得しやすい環境になっているか
  • ☑育児・介護休業を取得しやすい雰囲気があるか

育成・キャリア

  • ☑入社後のオンボーディングの仕組みがあるか
  • ☑キャリアパスを従業員に示しているか
  • ☑スキルアップの機会が提供されているか

福利厚生・待遇

  • ☑退職金制度が整備されているか
  • ☑競合他社と比較して福利厚生が見劣りしていないか

よくある失敗パターン

離職防止に取り組む企業が陥りやすい失敗パターンを紹介します。

原因を把握せずに施策を打つ

「研修を増やした」「福利厚生を充実させた」と施策を打っても、実際の離職原因がずれていれば効果は出ません。まずアンケートや面談で「なぜ辞めるのか」を把握することが先決です。

やりっぱなしのアンケート

従業員満足度調査を実施しても、結果を開示せず改善もしない場合、従業員の不信感を高める逆効果になります。調査後に「こういう課題があったので、こう改善します」というフィードバックが必須です。

管理職への教育をおろそかにする

離職の原因の多くは直属の上司との関係に起因します。会社として施策を打っても、現場の管理職のマネジメントスキルが低いままでは効果が出にくいです。

一度で効果を求める

離職率の改善は、施策を打ってすぐに結果が出るものではありません。継続的に取り組み、PDCAを回し続けることが重要です。

辞めることを「悪」とする文化

「退職を申し出た社員を引き止めることが定着化」という考え方は誤りです。退職を申し出た従業員に真摯に向き合い、残る選択肢を提示しつつも、退職の意思を尊重する姿勢が大切です。

まとめ

離職防止は、「一つの施策で解決できる」ものではなく、複数の取り組みを継続的に重ねることで効果が出てきます。

まずは自社の離職率・退職理由を把握することから始め、コミュニケーション・育成・福利厚生・退職金制度といった観点から優先順位をつけて取り組んでいきましょう。

特に退職金制度は、一度整備すれば長期的な定着効果が期待できる施策です。中小企業でも導入しやすいYUKINつみたてDBプランをはじめ、自社に合った制度選びを検討してみてください。

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よくあるご質問

  • 離職率の目安はどのくらいですか?

    厚生労働省「令和6年雇用動向調査」によると、全産業の離職率は14.2%です。ただし業種によって大きく異なるため、同業他社との比較が重要です。自社の離職率が業界平均を大きく上回っている場合は、早急な対策が必要です。

  • 早期離職を防ぐために入社後何をすればいいですか?

    入社後3ヶ月以内のフォロー体制が特に重要です。メンター制度の導入、定期的なフォローアップ面談の実施、業務だけでなく職場への適応をサポートするオンボーディングプログラムの整備が効果的です。

  • 中小企業は大企業と同じ施策は取れませんか?

    規模が小さいからこそできることもあります。社長・経営者が従業員と直接コミュニケーションをとれる、意思決定が早く働きやすい環境を整備しやすい、といった中小企業ならではの強みを活かした施策が効果的です。

  • 離職防止と採用はどちらを優先すべきですか?

    離職防止が先です。離職率が高いまま採用を続けても、採用コストが増えるだけで根本解決になりません。まず既存の従業員が定着できる環境を整えることが、採用にも好循環をもたらします。

  • 退職金制度がないことが離職の原因になりますか?

    なり得ます。特に長期勤続を考えている従業員にとって、「将来の見通しが立つかどうか」は重要な判断基準です。退職金制度の有無は、競合他社との比較でも差がつきやすいポイントです。

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